REPORT-5
先週のコラムでは、グッチが、ブランド創設100周年を祝う場所として京都を選んだ、というエピソードをお伝えしました。今回は、そんな京都の持つ「ブランド力」について触れたいと思います。京都の素晴らしさは、古い建造物や映画のセットような街並み、独自固有の文化はもちろんですが、最大の強みは「京都らしさを守り続けていること」だと感じています。世界を代表するファーストフード店やカフェ、衣料品店ですら、京都の街では、いつもの派手な色使いはNG。モノトーンの看板や瓦屋根を使ったりと「京都仕様」に変更され、落ち着いた町並みに溶け込ませています。京都は「京都らしい佇まい」を維持するために、新しいものへの間口は広くしながらも、軸をぶらすことなく「古きと新しき」をうまく共存させることに成功しています。このように、新しさを柔軟に取り入れつつ「らしさ」を絶対に見失わない姿勢こそが、京都を一つの「ブランド」として確立できている理由です。世の中の多くのファッションブランドが、確固たるブランドの軸もなく、流行だけを追いかけて、どの店も同じような服を作っては大量に捨てる…そんな流れとは全く違う考え方が、京都にはあるのです。 さて、今週のヴァグリエでは、日傘やペットボトルもしっかり入る、ハンド＆ショルダーをおすすめしております。異国の地図模様が微かに入ったネイビーのナイロンに、上品なシルバーのフラップを合わせた、オールシーズン活躍するカラーが人気です。全3色展開。
